(第−4号)
  ふぉとこみ通信

★ タイムスリップ

岐阜県瑞浪市に細久手(宿)と言う小さな小さな集落が有ります。
岐阜県を通る中山道17宿の一つですが、行きかう人の姿を見る事も無い静かなphotocom4-1.jpg所で、もしかしたら往時(江戸時代)の方が賑やかだったのかも知れません。
そんな中、元尾張藩本陣で明治維新後旅館として150年営業を続けている「大黒屋」が有ります。
歩くときしむ廊下、直角に近い角度の階段など時代劇に出てくる旅篭そのものです。
朝、目を覚ますと江戸時代になってはいないかとチョット心配になってきます。

そんな旅館にギャラリ−が併設されていました。
履物を脱いで土間から上がると何か懐かしい感覚がよみがえります。
photocom4-2.jpg旅館のご主人の叔父さんが写真好きで自分の作品を展示しているそうです。
展示されている作品は主に祭りや風景をスナップ的に撮影したものでしたが、岐阜と言う土地柄か関東地方とは何処か違う感覚が新鮮で楽しくなります。
この場所だけ時間がゆっくり進んでいるのでしょうか?一枚一枚じっくり見たくなるのが故か不思議です。
何点か見ていると現代の写真を見ているのではなく、コレって未来の風景...?
今!平成の時代風景を写真と言う窓を通して江戸時代から覗いています。
いつの間にかタイムスリップしちゃいました。

★ 初めてのmyカメラ
良くお店に飾ってあるカメラの名前を聞かれます。
”アイレス”と言う名前で一見して当時のライカをコピーしたものと判ります。
実はこのカメラこそ小遣いを貯めて買った始めてのmyカメラです。

購入動機はいささか不純で中学3年の時、好きな女の子を就学旅行でどうしても撮りたくて必死の思いで小遣いを貯めながら、「よこくら」と言う質屋のウィンドウ(質流れ品)に出ていたものを毎日、毎photocom4-3.jpg日おでこをくっつけ、ため息でガラスを曇らせては売れてはいないか、売れてはいないか、と心配して見ていたものです。

当時すでにオリンパスペンが販売されていましたが、とても小遣いを貯めて買える金額では無く、質流れのアイレスが唯一手のだせる価格だったと思います。
煩悩だらけながら本願成就の末、京都へのお供となった我がアイレス君が大活躍!
清水寺の舞台下にある水場?(柄杓で落ちてくる水を受けていた所)で彼女のベストショットを1枚。
その写真を密かに生徒手帳に入れて一人片思いの愛を育んでいたのですが、校門での荷物チェックで見つかってしまい....
その年、3年A組十大ニュ−スのトップニュ−スとなってしまった事は、言うまでもありません。

皆さんが始めて手にしたカメラにはどんな思い出があるのでしょうか?
                                   

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